ディレーラー

さて,この写真は小生が通勤に使用している自転車の後輪の変速機=リア・ディレーラーで,もっと詳しく言えば,歯車の集まった部品はスプロケットと呼ばれています.Giantという台湾の会社の2002年モデルのマウンテンバイクのもので,段数は9段,フロント・ディレーラーが3段ですので前後組み合わせて27段変速になります.27段も必要なのか,とどこからかヤジが飛んできそうですが,本当のところは当然不必要です.
小生が自転車に乗り始めたのは小学2年生頃で,最初のサイズは『16インチ』でした.その後は姉のお古の『20インチ』,『22インチ』と乗り継いで,5年生時にブリジストン製の5段変速自転車を買って貰いました.以来,今に至るまで変速機付き自転車と付き合っています.
変速機は何のためにあるのか.中学や高校生の時の答えは「ただひたすら早く疾走する」ための道具でした.それ以外の目的など考えたこともありません.一番重いギアにいれてペダルをこぐ,ただそれだけで普通の自転車より確実に早く走れました.医学生になってからは自転車と縁が遠くなり,改めて乗りはじめたのは40歳を過ぎた頃からでした.そしてようやく27段もの変速機の意味が分かりました.ようするに,自分の脚力にあったギアが選択できるということです.若いときなら使っていたであろう一番重いギアなど今の私の脚力では「論外」のひとことで,到底まともには走れません.変速機=ディレーラーは,早く走るための物ではなく,脚力にあわせて楽に走るための装置であるとようやく分かりました.体力が落ちた現在,坂道ではかなりロー側に変速して楽に走っていると,女子高生のママチャリが一気に抜き去って行きます.でも,意地をはって追いかけたりはしません.ちょっとは遅れますが坂の上には到着します.それも比較的楽に.
数年前までの自分と比較して「仕事ができなくなった」,「能率が落ちた」などどあせってはいませんか.早く走ろうと体力以上の重いギアに入れてしまうと前に進めず足が付くかもしれません.心のディレーラーを動かして軽めのギアに入れましょう.突っ走っている人からは少し遅れるかもしれませんが目的地に到着できます,息切れせずに.
(日々のあれこれ:08/09/15)
